2019年02月28日
働くときの公的保険【1】雇用保険<01>
雇用保険は、失業した場合や働き続けることが困難となった場合、そして一定の教育訓練を受けた場合に給付を受けることができる。働く人にとって失業は大きなリスクである。雇用保険は働くことに伴う様々なリスクをカバーする、必要かつ大切な保険である。
平成30年度の保険料は給料の0.3%、例えば総支給額30万円なら900円、負担は低く抑えられている。公的保険ならではの保険料といえる。全ての労働者が加入対象ではないが、公的保険であり加入のハードルは低く設定されている。なお、雇用保険料は労働者負担分に加えて事業主の負担分もあり、その率は0.6%。労働者の倍になっている。上の例でいえば、事業主は給料から差し引いた900円と、事業主負担分の1,800円の合計2,700円を国に納付する。
雇用保険に入ると雇用保険被保険者証が発行される。ただし、加入手続は会社が行い、被保険者証も会社が保管していることもあって、個々の労働者は加入の事実さえ自覚していないこともあるようだ。ただし、加入しているかどうかは、会社に確かめなくても、給与から保険料が引かれているかどうかでわかる。給与明細書には、雇用保険加入の証拠以外にもいろいろな情報が載っている。大切に保管しておきたい。
平成30年度の保険料は給料の0.3%、例えば総支給額30万円なら900円、負担は低く抑えられている。公的保険ならではの保険料といえる。全ての労働者が加入対象ではないが、公的保険であり加入のハードルは低く設定されている。なお、雇用保険料は労働者負担分に加えて事業主の負担分もあり、その率は0.6%。労働者の倍になっている。上の例でいえば、事業主は給料から差し引いた900円と、事業主負担分の1,800円の合計2,700円を国に納付する。
雇用保険に入ると雇用保険被保険者証が発行される。ただし、加入手続は会社が行い、被保険者証も会社が保管していることもあって、個々の労働者は加入の事実さえ自覚していないこともあるようだ。ただし、加入しているかどうかは、会社に確かめなくても、給与から保険料が引かれているかどうかでわかる。給与明細書には、雇用保険加入の証拠以外にもいろいろな情報が載っている。大切に保管しておきたい。
2019年02月17日
働き始める前に確認しておきたいこと
会社などで働く人、つまり「労働者」を一言で言えば、一定の労務を提供し、それに対して賃金を得る人、といえる。
ちなみに、労基法では、「労働者とは、職業の種類を問わず、事業・・・に使用される者で、賃金を支払われる者をいう」、とし、労働契約法では、「労働者とは、使用者に使用されて労働し、賃金を支払われるもの者をいう」、としている。
ここから分かることは、当然といえば当然であるが、提供すべき労務の内容は使用者が決定している、ということである。労務決定の他人性といわれている。
なお、民法では、「雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる」(623条)としているが、「労働に従事すること」というのは使用者の決めたことに従って(指揮命令に服して)働くということであり、言い回しは違うが、労基法・労働契約法と中身は同じことである。
働き方にはルールがある。始業終業の時刻や残業の有無、有給休暇などたくさんのルールがあり、賃金一つとっても、基本給はいくらか、昇給の有無、どんな手当がつくのか、支給日、賃金締切日、残業手当の計算方法など、これだけでも様々なルールがある。
当然のことながら、働き始める時には、働き方や賃金支給のルールをきちんと確認しておく必要がある。ルールは会社ごとに様々に定められているだろうし、細かに見ればたくさんあって大変だろうが、労働条件の明示のところで見たように、法律で書面の交付が義務付けられているものは特に重要である。
契約期間、有期契約の場合の更新の基準、仕事の場所・内容、始業・終業の時刻及び残業の有無や休憩・休日など、賃金の額や締日・支払日、退職に関する事項、これらをきちんと確かめておきたい。
最近問題になっている過重労働は、必要な休息が取れないこと、ことに睡眠が十分取れていないことが大きな要因となっている。上にあげた項目では賃金の額が最重要であろう。何しろ働くのは生活の糧であるお金を得るためであるのだから。が、疲労回復が元気に働くには欠かせないということなら、休憩休日の決まりは賃金の次に重要な項目であるといえよう。
働く時間は1日のうち少なくとも3分の1、あるいはそれ以上を占める。そして、きちんと働くためには十分な休養が必須である。そうすると、1日24時間の使い方、特に休日の過ごし方が大切になってくる。よく働きよく休み、よく貯金をして一歩一歩将来の予定(夢)に向けて着実に進んでいきたい。そのためには、健康第一。働く人にとっては、きちんと休むことがまずは第一に大切である。
ちなみに、労基法では、「労働者とは、職業の種類を問わず、事業・・・に使用される者で、賃金を支払われる者をいう」、とし、労働契約法では、「労働者とは、使用者に使用されて労働し、賃金を支払われるもの者をいう」、としている。
ここから分かることは、当然といえば当然であるが、提供すべき労務の内容は使用者が決定している、ということである。労務決定の他人性といわれている。
なお、民法では、「雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる」(623条)としているが、「労働に従事すること」というのは使用者の決めたことに従って(指揮命令に服して)働くということであり、言い回しは違うが、労基法・労働契約法と中身は同じことである。
働き方にはルールがある。始業終業の時刻や残業の有無、有給休暇などたくさんのルールがあり、賃金一つとっても、基本給はいくらか、昇給の有無、どんな手当がつくのか、支給日、賃金締切日、残業手当の計算方法など、これだけでも様々なルールがある。
当然のことながら、働き始める時には、働き方や賃金支給のルールをきちんと確認しておく必要がある。ルールは会社ごとに様々に定められているだろうし、細かに見ればたくさんあって大変だろうが、労働条件の明示のところで見たように、法律で書面の交付が義務付けられているものは特に重要である。
契約期間、有期契約の場合の更新の基準、仕事の場所・内容、始業・終業の時刻及び残業の有無や休憩・休日など、賃金の額や締日・支払日、退職に関する事項、これらをきちんと確かめておきたい。
最近問題になっている過重労働は、必要な休息が取れないこと、ことに睡眠が十分取れていないことが大きな要因となっている。上にあげた項目では賃金の額が最重要であろう。何しろ働くのは生活の糧であるお金を得るためであるのだから。が、疲労回復が元気に働くには欠かせないということなら、休憩休日の決まりは賃金の次に重要な項目であるといえよう。
働く時間は1日のうち少なくとも3分の1、あるいはそれ以上を占める。そして、きちんと働くためには十分な休養が必須である。そうすると、1日24時間の使い方、特に休日の過ごし方が大切になってくる。よく働きよく休み、よく貯金をして一歩一歩将来の予定(夢)に向けて着実に進んでいきたい。そのためには、健康第一。働く人にとっては、きちんと休むことがまずは第一に大切である。
2019年02月16日
七つの会議
ガイアの夜明けでレオパレスのことをやっていた。まるでつい先日見た「七つの会議」そっくりであった。映画や小説は時代の先を映すといわれるが、記憶に新しいところでは「空飛ぶタイヤ」の三菱自動車、東芝やKYBなど、この種の問題は昔から、そして今後も無くなることはないかのようだ。「七つの会議」と「空飛ぶタイヤ」は池井戸潤、東野圭吾のようになってきた。
昨年夏に映画館でスタンプカードを三百円で作った。6回見ると1回無料になる。有効期限は6ヶ月、今年の1月まで。地方の映画館で、よく見にいっているので顔を覚えられ、こんなによく来られるならと勧められた。ところがその途端に行かなくなり、11月から1月にかけてようやく満杯にして、1回無料で見ることができた。1月に入ってからはあまり惹かれる作品はなく、2月になると良さそうなのが色々あるのにと思いつつ、ともかく1回無料のためと、期待せずに観にいったものの、どれも予想に反してなかなか良い出来で収穫があり、嬉しい誤算となった。「こんな夜更けにバナナかよ」では障害者の生きんとするエネルギーに感銘を受け、「母さんがどんなに僕を嫌いでも」では環境は千差万別でも出会いによって大きく変わる人生の山河を思い、「マスカレードホテル」では人物がよく描かれていて昔読んだ「ホテル」(アーサーヘイリー)を夢中で読んだ頃が思い出され、映画の終わりで東野圭吾原作と知って、推理小説でも人物描写が優れているからこんなにヒットするんだと感心、豊橋で「パッドマン」も観て、2月に入り「この道」「七つの会議」と観てきた。昔は毎週末映画館に行っていたが、この頃はあの頃とよく似てきた。
レオパレスの番組で耐火や準耐火のことが気になり、今度建築関係の人と会う予定があるので聞いてみようと思ったが、自分なりにざっと調べていたら、建築基準法施行令114条1項に「長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない。」とあり、番組で界壁が達していない事実を写し、それに対する行政庁の対応状況等このことを詳しく扱っていたのは、この条文が重要だからだろうか。
準耐火でなくなれば火災保険料が変わるだろうし、金利や期間などの融資条件も変わってしまうかもしれない。減価償却に使う耐用年数には影響するのか、固定資産税はどうなるのだろう、かとか、色々番組では扱われなかった事柄も浮かんできた。
相続制度の変更でいっとき賃貸バブルが生まれ、波乗りには成功したものの無理をしてついには一線を超えてしまったのだろうか。番組では事実を隠して公募増資を行なっていた可能性も指摘していて、問題は深刻である。
被害者となった賃貸経営者が、第一線の社員は現場で一所懸命やっているのに、といっていたが、全くその通りだ。その汗が報われるようになってもらいたい。
昨年夏に映画館でスタンプカードを三百円で作った。6回見ると1回無料になる。有効期限は6ヶ月、今年の1月まで。地方の映画館で、よく見にいっているので顔を覚えられ、こんなによく来られるならと勧められた。ところがその途端に行かなくなり、11月から1月にかけてようやく満杯にして、1回無料で見ることができた。1月に入ってからはあまり惹かれる作品はなく、2月になると良さそうなのが色々あるのにと思いつつ、ともかく1回無料のためと、期待せずに観にいったものの、どれも予想に反してなかなか良い出来で収穫があり、嬉しい誤算となった。「こんな夜更けにバナナかよ」では障害者の生きんとするエネルギーに感銘を受け、「母さんがどんなに僕を嫌いでも」では環境は千差万別でも出会いによって大きく変わる人生の山河を思い、「マスカレードホテル」では人物がよく描かれていて昔読んだ「ホテル」(アーサーヘイリー)を夢中で読んだ頃が思い出され、映画の終わりで東野圭吾原作と知って、推理小説でも人物描写が優れているからこんなにヒットするんだと感心、豊橋で「パッドマン」も観て、2月に入り「この道」「七つの会議」と観てきた。昔は毎週末映画館に行っていたが、この頃はあの頃とよく似てきた。
レオパレスの番組で耐火や準耐火のことが気になり、今度建築関係の人と会う予定があるので聞いてみようと思ったが、自分なりにざっと調べていたら、建築基準法施行令114条1項に「長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない。」とあり、番組で界壁が達していない事実を写し、それに対する行政庁の対応状況等このことを詳しく扱っていたのは、この条文が重要だからだろうか。
準耐火でなくなれば火災保険料が変わるだろうし、金利や期間などの融資条件も変わってしまうかもしれない。減価償却に使う耐用年数には影響するのか、固定資産税はどうなるのだろう、かとか、色々番組では扱われなかった事柄も浮かんできた。
相続制度の変更でいっとき賃貸バブルが生まれ、波乗りには成功したものの無理をしてついには一線を超えてしまったのだろうか。番組では事実を隠して公募増資を行なっていた可能性も指摘していて、問題は深刻である。
被害者となった賃貸経営者が、第一線の社員は現場で一所懸命やっているのに、といっていたが、全くその通りだ。その汗が報われるようになってもらいたい。
2019年02月11日
児童福祉一考
児童虐待が気になって調べていたら、2017.5.5の日経(電子版)に、「虐待やネグレクトで「親権停止」最多83件 昨年」という記事が出てきた。
5月5日はこどもの日である。国民の祝日に関する法律を見ると、「こどもの日 五月五日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。」とある。この日にちなんで記事にしたのかどうか分からぬが、集計は最高裁で、「児童相談所長による申し立てが増えたことが要因」ということである。
検索していると、平成25年度の親権停止事例を載せたものが出てきて、例えば「父親からの性的虐待のため児童福祉法 28 条により施設入所した。父親は逮捕され実刑となったが、虐待を否定している。父親の出所後に児童の引き取りを阻止し、その安定した生活を保障する必要があった。」というものが見られた。
親権停止以外に、親権喪失、管理権喪失という措置がある。これらは民法によるもので、家裁の審判による。これとは別に児童福祉法では施設入所等について家裁の承認という手続きがあるようだ。
児童に対する悪質な虐待事例についてはこうした法的措置が定められていて、暴力に立ち向かうことができるようになっている。
児童は弱者である。話は飛ぶが、弱者といえば労働者も経営者に対しては弱者の立場という前提があり、労働基準法には「この法律で定める労働条件の基準は最低のものである・・・」という部分がある。
児童虐待の防止等に関する法律は平成12年の制定となっている。この頃児童虐待が社会問題化していたのであろうが、制定の経緯を新聞で読んだような記憶も浮かんできた。ウィキペディアによると、前身は昭和8年制定の児童虐待防止法で(昔からこういう問題はあったことが分かる)、戦後児童福祉法に吸収されたものの、情勢悪化で改めて制定されることになったようだ。「何人も、児童に対し、虐待をしてはならない。」とあり、国及び地方公共団体の責務、児童虐待の早期発見、児童虐待に係る通告、通告又は送致を受けた場合の措置などが見られ、児童虐待に対する必要な事項が定められていて、児童福祉法や民法と相まって、法によって守られるべき最低限の正義が確保される制度ができていることが分かる。
当然になされるべき職務権限の行使がなぜできないのか。なぜこんなひどい事案にも関わらず親権停止のような厳正な措置がとられなかったのだろうか。せっかく法が整備されていても、これでは宝の持ち腐れである。児相の負担が過大であることが一因とする報道もあった。それなら、親権停止を始めとする法的措置で対応すべき悪質な事案の基準を設け、法的措置は県庁に専任の担当者をおき、児相から随時ヒアリングをして、現場対応で手一杯な児相を支援する体制をとることも考えられる。
滋賀県大津市では、学校でのいじめに対し、AIを活用して深刻化の予測をする取り組みを次年度から始めるという報道が最近あった。予算は委託費など91万円というから、職員一人の人件費を思えば、驚きの低燃費である。なかなか対応を先に進ませないでいる体制を変えうる有効な手段となるよう期待される。児童福祉でもAIを導入して法的措置などの判断を迅速的確に行うようにすることもできるのではなかろうか。
労働問題のセミナーである弁護士が言っていたが、悪には怒りを持って対峙することも必要だそうだ。長期悪質な相手には正義感と、時には戦闘意欲を持って、厳正果敢に臨むような心構えも必要だ。
5月5日はこどもの日である。国民の祝日に関する法律を見ると、「こどもの日 五月五日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。」とある。この日にちなんで記事にしたのかどうか分からぬが、集計は最高裁で、「児童相談所長による申し立てが増えたことが要因」ということである。
検索していると、平成25年度の親権停止事例を載せたものが出てきて、例えば「父親からの性的虐待のため児童福祉法 28 条により施設入所した。父親は逮捕され実刑となったが、虐待を否定している。父親の出所後に児童の引き取りを阻止し、その安定した生活を保障する必要があった。」というものが見られた。
親権停止以外に、親権喪失、管理権喪失という措置がある。これらは民法によるもので、家裁の審判による。これとは別に児童福祉法では施設入所等について家裁の承認という手続きがあるようだ。
児童に対する悪質な虐待事例についてはこうした法的措置が定められていて、暴力に立ち向かうことができるようになっている。
児童は弱者である。話は飛ぶが、弱者といえば労働者も経営者に対しては弱者の立場という前提があり、労働基準法には「この法律で定める労働条件の基準は最低のものである・・・」という部分がある。
児童虐待の防止等に関する法律は平成12年の制定となっている。この頃児童虐待が社会問題化していたのであろうが、制定の経緯を新聞で読んだような記憶も浮かんできた。ウィキペディアによると、前身は昭和8年制定の児童虐待防止法で(昔からこういう問題はあったことが分かる)、戦後児童福祉法に吸収されたものの、情勢悪化で改めて制定されることになったようだ。「何人も、児童に対し、虐待をしてはならない。」とあり、国及び地方公共団体の責務、児童虐待の早期発見、児童虐待に係る通告、通告又は送致を受けた場合の措置などが見られ、児童虐待に対する必要な事項が定められていて、児童福祉法や民法と相まって、法によって守られるべき最低限の正義が確保される制度ができていることが分かる。
当然になされるべき職務権限の行使がなぜできないのか。なぜこんなひどい事案にも関わらず親権停止のような厳正な措置がとられなかったのだろうか。せっかく法が整備されていても、これでは宝の持ち腐れである。児相の負担が過大であることが一因とする報道もあった。それなら、親権停止を始めとする法的措置で対応すべき悪質な事案の基準を設け、法的措置は県庁に専任の担当者をおき、児相から随時ヒアリングをして、現場対応で手一杯な児相を支援する体制をとることも考えられる。
滋賀県大津市では、学校でのいじめに対し、AIを活用して深刻化の予測をする取り組みを次年度から始めるという報道が最近あった。予算は委託費など91万円というから、職員一人の人件費を思えば、驚きの低燃費である。なかなか対応を先に進ませないでいる体制を変えうる有効な手段となるよう期待される。児童福祉でもAIを導入して法的措置などの判断を迅速的確に行うようにすることもできるのではなかろうか。
労働問題のセミナーである弁護士が言っていたが、悪には怒りを持って対峙することも必要だそうだ。長期悪質な相手には正義感と、時には戦闘意欲を持って、厳正果敢に臨むような心構えも必要だ。
2019年02月03日
労働条件の明示
スーパーなどでパート・アルバイト募集の貼紙を見かけることがある。時給、勤務時間・曜日などが書かれている。仕事の内容や場所は店の名前を見れば想像がつく。ときには、聞いていたことと実際が違っていた、という話も聞かれる。
労働者を募集するとき、法令では、給料や労働時間などの労働条件を前もってどのように示すよう定められているのか、整理してみた。
1−1 募集の段階では、書面(条件はあるがメール等も可能)により、次の事項を示すこととされている(職業安定法5条の3、同法施行規則4条の2))。
(1)仕事の内容
(2)契約期間に関すること
(3)仕事をする場所
(4)始業・終業時刻、残業の有無、休憩・休日
(5)賃金の額に関すること
(6)各種社会保険(健康保険・厚生年金・労災保険・雇用保険)
1−2 なお、職業安定法65条を見ると、「虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を提示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者」「虚偽の条件を提示して、公共職業安定所又は職業紹介を行う者に求人の申込みを行つた者」に該当すると、「六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する」という規定がある(同条8、9号)。
2−1 次に、実際に働き始める際、つまり労働契約(雇用契約ともいう)締結時の条件明示については、労働基準法15条で、次のようになっている。難しい言葉はあまり使われていないので、そのまま引用する
(1)使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。(15条1項)
ここで「厚生労働省令で定める事項」、「厚生労働省令で定める方法」とあるが、次の2−2で触れる。
(2)前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。(15条2項)
(3)前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。(15条3項)
2項では、示された条件が実際と違っていれば、すぐに辞めても良いこと、3項では、この場合に就職のために引っ越した人が2週間以内に帰郷するなら交通費を請求できる、と定められている。
2−2 労基法15条1項を受けて、労働基準法施行規則5条では、使用者は次の事項を書面で示さねばならないとしている。
(1)契約期間に関すること
(2)有期労働契約(契約に期間の定めがあるもの)の場合は更新する場合の基準
(3)仕事につく場所・仕事の内容
(4)始業・終業時刻、残業の有無、休憩・休日、休暇、交代勤務がある場合はその方法に関すること
(5)賃金(締日や支払日などを含む)
(6)退職に関すること
(7)以上6項目は必ず明示すべき事項となっている。なお、これら以外の事項で賞与の定めなど一定のものがある場合は、もちろん示さなければならない。
2−3 職業安定法と労働基準法では、似通っているが相違点も多い。例えば、賃金については、職業安定法(同法施行規則)では「賃金の額に関する事項」、労働基準法(同法施行規則)では「賃金(退職手当…(略)…を除く。…(略)…)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項」となっていて、労基法の方が細かい。
3 パートタイムの場合は、労基法による事項に加えて、次の事項も明示することになっている。明示の方法は書面(条件はあるがファックスやメールでも可能)となっている。
(1)昇給の有無
(2)退職手当の有無
(3)賞与の有無
(4)短時間労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口
4 建設労働者の場合は、「事業主は、建設労働者を雇い入れたときは、速やかに、当該建設労働者に対して、当該事業主の氏名又は名称、その雇入れに係る事業所の名称及び所在地、雇用期間並びに従事すべき業務の内容を明らかにした文書を交付しなければならない」(建設労働者の雇用の改善等に関する法律7条)とされている。このうち「雇用期間」「従事すべき業務の内容」は職業安定法・労働基準法と共通している。
5 派遣労働者の場合は、派遣就業の諸条件(仕事の内容、派遣先の名称・所在地、指揮命令者、派遣期間、就業期間・就業日・就業時間・休憩時間、安全衛生事項など)を書面(条件はあるがファックスやメールでも可能)で示すこととされている(労働者派遣事業の適正な運営の確保および派遣労働者の保護等に関する法律、違反には罰則あり)。
6 以上のように、労働条件の明示については、募集の段階と実際に仕事につく段階で、法律により示さなければならない事項がきちんと定められている。これが守られていない場合は、早めに最寄りの労働基準監督署などに相談した方が良いのはもちろんである。
労働者を募集するとき、法令では、給料や労働時間などの労働条件を前もってどのように示すよう定められているのか、整理してみた。
1−1 募集の段階では、書面(条件はあるがメール等も可能)により、次の事項を示すこととされている(職業安定法5条の3、同法施行規則4条の2))。
(1)仕事の内容
(2)契約期間に関すること
(3)仕事をする場所
(4)始業・終業時刻、残業の有無、休憩・休日
(5)賃金の額に関すること
(6)各種社会保険(健康保険・厚生年金・労災保険・雇用保険)
1−2 なお、職業安定法65条を見ると、「虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を提示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者」「虚偽の条件を提示して、公共職業安定所又は職業紹介を行う者に求人の申込みを行つた者」に該当すると、「六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する」という規定がある(同条8、9号)。
2−1 次に、実際に働き始める際、つまり労働契約(雇用契約ともいう)締結時の条件明示については、労働基準法15条で、次のようになっている。難しい言葉はあまり使われていないので、そのまま引用する
(1)使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。(15条1項)
ここで「厚生労働省令で定める事項」、「厚生労働省令で定める方法」とあるが、次の2−2で触れる。
(2)前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。(15条2項)
(3)前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。(15条3項)
2項では、示された条件が実際と違っていれば、すぐに辞めても良いこと、3項では、この場合に就職のために引っ越した人が2週間以内に帰郷するなら交通費を請求できる、と定められている。
2−2 労基法15条1項を受けて、労働基準法施行規則5条では、使用者は次の事項を書面で示さねばならないとしている。
(1)契約期間に関すること
(2)有期労働契約(契約に期間の定めがあるもの)の場合は更新する場合の基準
(3)仕事につく場所・仕事の内容
(4)始業・終業時刻、残業の有無、休憩・休日、休暇、交代勤務がある場合はその方法に関すること
(5)賃金(締日や支払日などを含む)
(6)退職に関すること
(7)以上6項目は必ず明示すべき事項となっている。なお、これら以外の事項で賞与の定めなど一定のものがある場合は、もちろん示さなければならない。
2−3 職業安定法と労働基準法では、似通っているが相違点も多い。例えば、賃金については、職業安定法(同法施行規則)では「賃金の額に関する事項」、労働基準法(同法施行規則)では「賃金(退職手当…(略)…を除く。…(略)…)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項」となっていて、労基法の方が細かい。
3 パートタイムの場合は、労基法による事項に加えて、次の事項も明示することになっている。明示の方法は書面(条件はあるがファックスやメールでも可能)となっている。
(1)昇給の有無
(2)退職手当の有無
(3)賞与の有無
(4)短時間労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口
4 建設労働者の場合は、「事業主は、建設労働者を雇い入れたときは、速やかに、当該建設労働者に対して、当該事業主の氏名又は名称、その雇入れに係る事業所の名称及び所在地、雇用期間並びに従事すべき業務の内容を明らかにした文書を交付しなければならない」(建設労働者の雇用の改善等に関する法律7条)とされている。このうち「雇用期間」「従事すべき業務の内容」は職業安定法・労働基準法と共通している。
5 派遣労働者の場合は、派遣就業の諸条件(仕事の内容、派遣先の名称・所在地、指揮命令者、派遣期間、就業期間・就業日・就業時間・休憩時間、安全衛生事項など)を書面(条件はあるがファックスやメールでも可能)で示すこととされている(労働者派遣事業の適正な運営の確保および派遣労働者の保護等に関する法律、違反には罰則あり)。
6 以上のように、労働条件の明示については、募集の段階と実際に仕事につく段階で、法律により示さなければならない事項がきちんと定められている。これが守られていない場合は、早めに最寄りの労働基準監督署などに相談した方が良いのはもちろんである。